奈多団地護岸ガタレンジャー記録調査


7月2日(日)13:30〜16:00  大潮/干潮14:56(27cm)
参加者:17名(大人10名、子供7名)

前日まで雨天で開催が心配されましたが、当日のみ晴れてくれました。
調査の目的は、4〜5年後に改修工事によって失われる奈多護岸の環境と生物を記録するものです。今回はガタレンジャーと関係者のみで調査しました。 今回の調査は、福岡市港湾空港局工務課の協力により、立ち入り禁止道路の使用許可を得て実施されました。
最初にガタレンジャーの自己紹介ゲームで和んで?から、干潟へ入りました。干潟へ入ってから100mほど西側の工事現場に近いところで調査をしました。アラレタマキビ、マルウズラタマキビで堤防に生息する貝類の生息域の高低差などについて説明をして、名前のわからない生物を見かけても決してあきらめないで図鑑で調べるか特徴を記録して後で確認できるようにお願いをして調査を始めました。
イボニシやアカニシの卵、ギンポ類の確認などガタレンジャー調査ならではのマニアックな発見もたくさんありました。特に、イダテンギンポの抱卵を確認した直後に孵化も確認できました。奇跡的なタイミングで自然の中で確認できたのは驚きでした。コウイカの卵の中の赤ちゃんも見ることができました。90分ほどの干潟での調査の後、生物種の確認や写真撮影に時間を取りました。47種(卵も含む)を確認できました。
最後にガタレンジャーに感想を書いてもらって、全員発表してプログラムを終了しました。ガタレンジャーの感想やメッセージは、大人にとってグサっと来るものがありますね。大人も成長しなければ・・・
捕獲した生物は、改修が終わった堤防に引越しをさせました。

 〈貝類〉・マガキ・ムラサキインコ・イボニシ・イボニシの卵 アカニシ・アカニシの卵・シマメノウフネガイ(アカニシに寄生)・レイシガイ・アラムシロガイ・マルウズラタマキビ・アラレタマキビ・タマキビ・イシダタミ・アマガイ・スガイ・ホソウミニナ・ウミニナ・クログチ・カリガネエガイ・サルボウ・アサリ・ヒメケハダヒザラガイ・カスリアオガイ・ヒメコザラガイ・マツバガイ
〈カニ・エビ類〉・フナムシ・夕カノケフサイソガ二・マキトラノオガニ・マメコブシガニ・イシガニ・カクベンケイガニ・フタバカクガニ・コメツキガニ・テッポウエビ・イソテッポウエビ・ハサミシャコエビ
〈魚類〉・イダテンギンポ・イダテンギンポの卵と孵化・トサカギンポ
〈ゴカイ類〉・不明ゴカイ・タマシキゴカイの卵塊 
〈イソギンチャク類、そのほか〉・タテジマイソギンチャク・ナミイソカイメン・カイメンの仲間・クロシナシウミウシ・マダラウミウシ・コウイカの卵

 

〈ガタレンジャーの感想〉

今回は奈多団地で生き物調査をしました。奈多団地は、少しドロっぽくてカキブロックがたくさんありました。こういった所には、ギンポ、ケフサイソガニなどここにしかいないような生き物がたくさんいました。だから一つ一つのエリアを大切にしていくこと、人も生物も生きやすいような生活(社会)にしていくことが大事と思った。   →干潟のことを知ってもらう →ガタレンジャーなどのイベントを広める など・・・ (M.K)

 

今日の生き物観察を通しての感想はいろいろな生き物を見つけれてよかった。これから工事が始まることで、多くの生き物が死ぬかもしれないけど、その分の生き物を知ることで、のちによい情報になりそうだった。引越しは本当はもっと何回もして、もっと多くの生き物を移動させてあげるのが一番いいけど、そうはできない分、今回調べた内容をいろんな人にひろめ、今の現状を知ることが大切だと思った。

手を切って気分が下がったけど、まぁよかった。 (Y.F)